[[書評]]
|書名|父親と家族療法|父親の時代!?|
|副題|シリーズ「家族の居心地」|父親の椅子|
|著者|柴田長生・団士郎・川崎二三彦他著|性的<逸脱>|
|出版社|ミネルヴァ書房|父を慕いて|
|出版年|1995|父の負い目|
|||父親誕生|
この本は父親に焦点を当てて家族療法の場面で描いている。父親の影が薄くなったとか、粗大ゴミだと言う声はよく聞くし、現実に父親は家庭の中で孤立した存在になりがちだ。母親と子供が密着してしまって父親の入る隙間など無いように見える。本書でも、そのような父親が見受けられる。そして、一家の大黒柱と成るように勧められる。
だたこの時代に大黒柱としての父親の存在はもはや有効性を失っているのではないかと私は考える。あるシステムの中(これは家族でも何でも良いのだが)でリーダーシップと取るべき人間は必ずいる。けれどそれが必ずしも父親でなければ成らないとは思わない。母親でも良いのだ。ただ母親がリーダーシップを発揮する場合、絶対的な権力者になってしまいがちになる。それをうまくサポートしたり対抗勢力となったりする役割を父親が担っても良いのではないかと思う。

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